ウオーナー博士報恩供養塔は、奈良県桜井市の安倍文珠院にある。
現地の案内板には次のように記されている。
ウオーナー博士報恩供養塔について
ウオーナー博士は、一八八一年アメリカのニューイングランドに生まれ、ハーバード大学出身の東洋芸術史家で日本美術の偉大なる権威者です。
第二次世界大戦において、日米の風雲急なるやその親友ハル国務長官を訪ねて戦争防止を進言されました。
アメリカの政府と軍の上層部に辛抱強く奈良と京都を初めとする古都の文化的価値の説得に成功されたおかげで、アメリカ軍の日本本土空襲の時にも空爆リストから外されました。
この地に立つウオーナー報恩塔はこのウオーナー博士の功績に大変感動した桜井市の一市民であった中川伊太郎さんが、日本人が博士へ寄せる感謝の気持ちを永久に残したいという気持ちから自費で建立されました。
因みに中川さんは当時、失業対策事業で働く日雇い労務者と言う大変苦しい生活を送っていたにもかかわらず、こつこつと貯えた十万円の全財産を出して昭和三十四年五月に建立されたものです。
この建立の相談を受けた当時の市長及び桜井市仏教協会と当山住職はこの美徳を称えたいとの思いから場所の提供をはじめとして毎年六月九日のウオーナー博士の命日に報恩感謝の供養を厳修することとし、
爾来桜井市仏教界主催によって六月九日の博士の命日に法要が行われています。
ウオーナー(Langdon Warner)(1881-1955)は、アメリカの東洋美術研究家である。
1904年に来日して岡倉天心の指導のもと日本の古美術を研究し、のちボストン美術館東洋部副部長をはじめアメリカ各地の博物館に勤務した。
戦後は来日して連合国最高司令官民間情報部美術顧問を務め、没後に勲二等瑞宝章が贈られた。
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