大安寺

大安寺は奈良市にある高野山真言宗の別格本山である。
南都七大寺のうち東大寺に次ぐ大寺で、古来、百済大寺(くだらおでら)、大官大寺(だいかんたいじ)、大寺(おおでら)、南大寺(なんだいじ)とも称された。
推古天皇25年(617年)に聖徳太子の発願により、「天下泰平、万民安楽」の祈りの道場として、平群郡熊凝(くまごり)村に一宇が建立され、「熊凝精舎」と称したのが初めと伝えられる。
太子薨去の際、舒明天皇に託して、国の大寺となすように遺言された。
舒明天皇11年(639年)に、百済川のほとりに移り、その遺願により「百済大寺」が建立され、これがわが国最初の官寺となった。
その後、飛鳥の藤原京で「高市の大寺」次いで「大官大寺」となり、平城京遷都に伴い、現在地に移され「大安寺」となった。
奈良時代には、国の筆頭寺院として887人の学僧を擁し、仏教の総合大学の様相を呈していた。
当寺は、三論宗をはじめ成実(じょうじつ)、華厳、律の諸宗を兼学し、下記の名僧、知識が当寺に住した。
道慈律師、菩提僊那、道璿(どうせん)、仏哲、審祥(しんじょう)、善議、普照、行表、勤操(ごんそう)、最澄、空海、行教、菅原道真。
大安寺式と呼ばれた壮大な伽藍配置は、中世の火災で焼失して荒廃したが、奈良時代の仏像9体が残されている。
本堂には、天平時代の秘仏十一面観世音菩薩が安置され、癌封じなどの祈祷が行われている。
嘶(いななき)堂には、忿怒形の秘仏馬頭観音が祀られている。秘仏は、3月と秋に特別開扉される。
また空海が将来したと伝える周尺が保存され、古来大安寺尺と称している。
JR奈良駅からバスで大安寺下車、徒歩10分。参拝者用の駐車場がある。

光仁会 がん封じ笹酒祭り

毎年1月23日は光仁天皇(709-781)の御忌法要が行われる。
光仁天皇は白壁王と呼ばれ、在野時代当寺に祈誓し、竹林で「林間酒を温める」風流を楽しんだという。
験あって、健康長寿を保ち、62歳で帝位についた後も、万民の安楽を願い、人々の病苦を憂い、悪病退散の祈りを重ねたという。
この故事にあやかり、癌などの悪病を封じて息災に過ごそうと行われるのが、「がん封じ笹酒祭」である。
この日は早朝から境内で「ささ酒」が温められ、庭で参拝者の竹杯に注がれる。
本堂ではがん封じの祈祷と錫杖加持が行われる。


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