稲渕の男綱、栢森の女綱は、奈良県明日香村の飛鳥川に掛けられている。
稲渕の綱掛神事と栢森の綱掛神事の案内板が、それぞれ男綱と女綱の場所に設置されている。
綱掛神事は、稲渕(いなぶち)と栢森(かやのもり)両大字に伝わる神事で、毎年正月11日に行われる。カンジョ掛神事ともいう。
子孫繁栄と五穀豊穣を祈るとともに、悪疫などがこの道とこの川を通って侵入するものを押しとめ、住民を守護するための神事といわれている。
稲渕大字の神事の特徴は、全体を神式で行うことである。飛鳥川の川の上に陽物(ようぶつ)をかたどった「男綱(おづな)」を掛け渡し、神所橋(かんじょばし)と呼ばれる橋に祭壇を設け、神職が御祓いをする。
栢森大字の神事の特徴は、全体を仏式で行うことである。福石(陰物ともいう)と呼ばれる石の上に祭壇を設け、僧侶の法要の後、飛鳥川の上に陰物を形どった「女綱(めづな)」を掛け渡す。
綱掛(縄掛)については、趣旨目的など異なるが、三重県の花の窟(はなのいわや)、大阪府の流谷八幡神社などでも見られる。
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