誉田八幡宮は、大阪府羽曳野市誉田(こんだ)にある神社である。
主神は、応神天皇で仲哀天皇、神功皇后、住吉大神を配祀している。
日本書紀によると、応神天皇(第15代)は皇子であった時、誉田別尊(ほんだ(ほむた)わけのみこと)と呼ばれた。
「誉田(ほんだ)」を「誉田(こんだ)」と称するのは、後世の転訛で、誉田宗廟とも呼ばれる。
永享5年(1433)の「誉田宗庿(廟)縁起絵巻」によると、
欽明天皇(第29代)の勅定によって応神天皇の陵の前に営まれた社殿を、後冷泉天皇(第70代)の頃(1045-68)になって、南へ1町(約109m)離れた現在の場所に造り替えたとされる。
鎌倉時代から室町時代にかけては、源氏の氏神である八幡神を祀る社として将軍家など武士の信仰を集め、
社殿の造営や宝物の奉納が行われたが、戦国期などには合戦場となって兵火にかかることがあった。
その後、豊臣秀吉から社領の寄進を受け、豊臣秀頼が社殿の再建を片桐且元に命じ、江戸時代になってからは、幕府の保護のもとに社殿の整備がすすめられた。
社宝として、源頼朝の寄進と伝えられる塵地螺鈿金銅装神輿(ちりじらでんこんどうそうしんよ)(国宝)、誉田丸山古墳から出土した金銅製透彫鞍金具(国宝)、
誉田宗庿(廟)縁起絵巻(重要文化財)、神功皇后縁起絵巻(重要文化財)など、多くの宝物を所蔵している。
毎年9月15日に行われる秋祭りでは、神輿が石の太鼓橋(放上橋)を通り、応神天皇陵まで渡御する。
近鉄南大阪線古市駅下車、徒歩10分。参拝者用の駐車場がある。