高野山三昧堂は、和歌山県高野山の壇上伽藍下の壇北側にある。
延長7年(928年)、金剛峯寺座主の済高が創建した。最初の堂は、本中院谷の親王院の場所にあって、東南院と呼ばれていた。
東南院の名は、済高座主が京都市山科区の勧修寺の東南院に住したことによる。
三昧堂とは、寺院において常住の僧が法華三昧、念仏三昧などの「三昧」(精神集中の修行)をする場所で、済高座主が理趣三昧を修したことで名付けられた。
その後、歌人西行法師が治承元年(1177年)に大会堂とともにこの地に移築造営したといわれる。それを記念して、堂前には西行桜が植えられている。
現在の建物は、弘化5年(1848年)に再建された檜皮葺三間四面の堂である。
本尊は、大日如来坐像で金剛界4仏と四天王像が安置されている。
堂前東側には、与謝野鉄幹晶子歌碑がある。
南海高野線高野山駅から南海りんかんバス「大門」行きで「霊宝館前」下車、勧学院西側の会堂坂を北に徒歩3分。霊宝館前の駐車場を利用できる。