高野山霊宝館は、和歌山県高野町にある文化遺産の保存展示施設である。
高野山は、816年に弘法大師空海により開かれ、高野山内117の寺院に伝わる寺宝は、膨大なものである。
これらの各寺院に伝わる仏教古美術の貴重な品々を保存、展示するため、大正10年(1921)に霊宝館が開館した。
設計は日光東照宮の修復や明治神宮造営に携わった大江新太郎が担当した。
1961年には大宝蔵(収蔵庫)が増設され、1984年に新館、2003年に平成大宝蔵が建てられた。
霊宝館には、国宝21件、重要文化財148件などの指定文化財約28,000点のほか、50,000点にのぼる絵画、彫刻、工芸品などが収蔵されており、「山の正倉院」とも呼ばれる。
開館当初に建てられた本館は、日本現存最古の木造博物館建築で、1998年に登録有形文化財になっている。
展示品は、順次替えられるが、飛行三鈷杵、弘法大師坐像、孔雀明王像、阿弥陀聖衆来迎図、聾瞽指帰などが展示されている。
南海高野線高野山駅から南海りんかんバス「大門」行きで「霊宝館前」下車すぐ。来館者用の無料駐車場がある。