青蓮寺(せいれんじ)は、奈良県宇陀市にある浄土宗の尼寺である。
日張山(595m)の南中腹にあり、中将姫の遺跡と伝えられる。
日張山と号し、本尊は中将姫19歳の姿を模した法如坐像である。
開山堂には、中将姫御影像がまつられている。
また中将姫伝説の松井嘉藤太春時と妻静野の供養石塔も建てられている。
中将姫は、14歳の時に継母の讒言でこの地に配流され、2年6カ月念仏三昧の生活を送り、次の歌を残している。
「なかなかに 山の奥こそ住みよけれ 草木は人のさがを言わねば」
その後、父藤原豊成がこの地に狩に来て再開し、當麻寺に入り出家した。
そして、19歳の時に再びこの山に登り、一宇の堂を建立してひばり山青蓮寺と名付けたといわれる。
山麓の寺の入り口には、「享保2年(1717年)」銘の仏足跡がある。
世阿弥の謡曲「雲雀山」は、当寺が舞台となっている。
近鉄大阪線榛原駅からバスで宇賀志下車、徒歩30分。寺の入り口に参拝者用の駐車場がある。→ 中将姫物語ゆかりの地