慈雲山普照律院石光寺は、奈良県葛城市當麻町にある。
「元亨釈書」巻28の当麻寺の項に次のように記されている
天智天皇の時(670年頃)、この地に光を放つ三大石があり、掘ると弥勒三尊の石像が現われた。
勅願により堂宇を建立し、「石光寺(せっこうじ)」の名を賜り役小角が開山となりみろくにょらいを本尊として祀ったのが始まりである。
聖武天皇の時に、蓮糸曼荼羅を織った中将姫が、この寺の井戸で蓮糸を洗い五色に染め、桜の木にかけて乾かしたというので、この桜を「糸掛け桜」、井戸を「染の井」、またこの寺を「染寺」という。
南門前には、白鳳期の形式を持つ塔心跡が残っている。
平成3年には、金堂跡から我国最古の丸彫石仏が出土した。
1月には、弥勒堂が開帳される。
関西花の寺霊場第20番札所で、4月には春ボタンが、5月にはアメリカしゃくやくが境内に咲き誇る。
近鉄南大阪線二上神社前駅下車、徒歩20分。→ 中将姫物語ゆかりの地