勝利寺 紙遊苑

勝利寺は、和歌山県九度山町にある高野山真言宗の寺院である。
万年山慈尊院と号し、本尊の十一面観音は弘法大師が42歳の時、厄除けのため彫刻したものと伝えられる。
「紀伊續風土記」には、「当寺は、大師以前既にありしといふ、境内塔屋敷あり、高野山より三石を寄付す」と書かれている。
本尊の脇仏として観音像二体があり、紀州領主 湯浅権守(ゆあさごんのかみ)が悪疾を病んだ時に、本尊観音に平癒を祈願して、病が癒えたので寄進したものといわれている。
仁王門は、安永2年(1773年)に完成した装飾性に富んだ二層の楼門で、本堂とともに九度山町の文化財に指定されている。
庭園は、小堀流の借景の庭園として知られ、近年復元整備されたものである。
長屋門や庫裏は、「紙遊苑」として改修され、高野紙の資料館と手漉き和紙技術の体験伝承施設となっている。
南海電車高野線九度山駅下車、徒歩30分。仁王門階段下に町営駐車場がある。



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