高室院

高室院は、和歌山県高野山小田原谷にある真言宗の準別格本山である。
本尊は、木造薬師如来坐像で国の重要文化財に指定されている。
開基は房海阿闍梨で、村上天皇の皇子具平親王の血統を引いており、京都醍醐寺で「松橋流の四天王」の一人に数えられた。
かつては、智恵門院と呼ばれたが、後に高室院に改称された。
当院第九世大聖阿闍梨は、大和の天川弁財天を信仰して、高野山南の大滝村に弁財天を勧請して社殿を造営した。
以降当院は、天川弁財天と関係が深く、毎年10月の天川弁財天社祭礼には、最初に神湯をささげることになったといわれている。
第29世長任阿闍梨は小田原の北条氏直と檀契を結び、武蔵、相模、伊豆三カ国の大半が当院の檀契地となった。
伊賀の藤堂家とも檀契を結んでいる。
天正18年(1590年)豊臣秀吉の小田原攻めで敗れた北条氏直は、高野山の当院で蟄居を命じられ、「小田原坊高室院」と呼ばれた。
境内には、北条家家紋の三ツ鱗が見られ、奥の院には墓所がある。
西国薬師霊場第11番札所、紀伊之国十三佛霊場第11番札所になっている。
南海高野線高野山駅からバスで千手院橋下車、徒歩3分。


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