東大寺二月堂

東大寺二月堂は、奈良市雑司町の東大寺境内北西側にある奈良時代創建の仏堂である。
旧暦二月に「お水取り(修二会)」が行われることから、この名がある。
寄棟造、本瓦葺きの壮大な二月堂は江戸初期の1667年に全焼し、現在の建物は1669年に再建されたものである。
2005年12月に国宝に指定されている。
本尊は、大観音、小観音と呼ばれる十一面観音像で、秘仏となっている。
石段を登って、二月堂の舞台から見る夕日の眺めはすばらしい。
正面に信貴生駒の連山を望むことが出来る。
舞台前の斜面には、二月堂良弁杉がある。
近鉄奈良駅から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車、徒歩15分。

お水取り(修二会)

お水取りは、正しくは修二会(修二月会)といい、インドの正月にあたる二月に仏の供養をしたことから、この名が生まれたという。
現在は、新暦により毎年3月1日から14日まで行われている。
二月堂の本尊である十一面観音に自らの過ちを懺悔して、天下泰平、万民豊楽を祈る法要である。
このお水取りは、奈良時代の僧、実忠が、752年から始めたもので、以来1200年以上にわたり一度も欠かさずに続けられている。
十一面悔過法要を行う11名の練行衆は、3月1日から二月堂下の参籠所に入り、正午から夜の0時まで毎日6回の「六時の行法」という荒行を行う。
その間、夜の行法に上堂する練行衆を導くのが、大松明である。
お水取りの行法が行われる12日の灯明は特に大きく、夜7時頃から二月堂の欄干で火の粉をふるう様は壮観で、
数多くの無病息災を願う人々がこの火の粉を求めて、欄干下に詰めかけている。
この12日の深夜(13日午前2時頃)には、若狭井から本尊に供える香水をくみあげる「お水取り」が行われる。



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