筑前黒田家供養塔(江龍院他)

筑前黒田家供養塔(江龍院)は、和歌山県高野山奥の院にある。
奥の院32町石と水向け不動を結ぶ東側参道の東側にある。

北側に玉垣に囲まれた五輪塔があり、地輪には、次のように刻されている。
   寶永四丁亥年
   江龍院殿
  (梵字ア)  大居士
   淳山宗眞
   五月廿日捐館

筑前福岡藩第三代藩主 黒田光之(1628-1707)の供養塔である。
新訂寛政重修諸家譜によると、初名は長之(ながゆき)で、慶安元年、徳川家光から諱字を賜り、光之と改めた。
高野山真言宗を厚く信仰し、生母 養照院の供養塔を奥の院に建立している。

南側墓石には、次のように刻されている。
   従二位勲三等黒田長溥公墓
 (裏面)施主 福岡藩士族 長谷川正綱

筑前福岡藩第十一代藩主 黒田長溥(ながひろ)(1811-1887)の供養塔である。
島津藩主島津重豪(しげひで)の十三男として生まれ、文政5年(1822)第十代福岡藩主 黒田斉清の婿嗣子となり、黒田斉溥と称し、維新後に名を長溥と改めた。→ 島津重豪供養塔
墓所は、東京都の青山霊園にある。





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