大円院は、和歌山県高野町高野山にある。
大円院は、光仁天皇の時代、延喜3年(903年)聖宝大師理源(しょうほうたいしりげん)が開いたもので、かつては多門院と呼ばれていた。
理源は、空海の高弟で実の弟であった真雅(しんが)の弟子となり真言密教の門に入り、後に京都醍醐寺を開いた人物として知られている。
そして鎌倉時代に、豊前豊後の守護職を務めた大友能直(よしなお)が帰依して、師檀契約を結んだ。
その後、1600年頃、戦国武将立花宗茂(むねしげ)(福岡柳川藩主)が高野山に登り、住職であった宣雄(せんゆう)阿闍梨に帰依し、宝塔を建立した縁で、宗茂の院号(大圓院殿松隠宗茂大居士)から、「大圓院(大円院)」と寺号を改めた。
寺内には、横笛ゆかりの瀧口入道旧蹟がある。