合邦辻焔魔堂

合邦辻焔魔堂(がっぽうがつじえんまどう)は、大阪市浪速区下寺3丁目にある。
古伝によると、聖徳太子の開基といわれている。
当時の大伽藍は消失して辻堂となり、明治の中頃に融通念仏宗西方寺の境内に移された。
人形浄瑠璃「摂州合邦辻」の舞台となる「えんま堂」で、俊徳丸の難病が治るという浄瑠璃の物語から、
病気平癒にご利益があるといわれて参拝者が訪れている。

人形浄瑠璃「摂州合邦辻」は、安永2年(1773年)に初演された。
謡曲弱法師(よろぼうし)、そこから生まれた古浄瑠璃「信徳丸」、また継母の邪恋を描く説教節「愛護若(あいごのわか)」をあわせて構想された。
河内の大名高安家のお家騒動の際、後妻の玉手御前が我が身を犠牲にして世継ぎの俊徳丸に家督を継がせて、
継母としての義理を果たす経緯を描いた作品である。
合邦住家の段では、合邦が娘の玉手御前を刀で刺す場面が描かれている。
その後、玉手は苦しい息の中で、すべては自分が義理ある継子の身を護るために考えた計略であり、
俊徳丸の難病も、寅の生年月日時刻の揃った玉手の生血で本復すると打ち明ける。
えんま堂の前には、玉手之碑が建てられている。合邦辻焔魔堂の約100m南には、玉手水旧跡石碑がある。
四代目鶴屋南北作の歌舞伎「絵本合法衢」(通称「立場の太平次」)は、当地で起こった仇討をテーマにしている。
大阪メトロ堺筋線恵美須町駅下車、徒歩5分。


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