玉手水旧跡石碑

玉手水旧跡石碑は、大阪市天王寺区逢坂2丁目の四恩学園前にある。
上町台地は、生駒山からの伏流水が地下を通り、良質な井戸水に恵まれた所である。
大坂の町がたびたび飲料水不足に悩まされていた時代も、豊富な水が人々の生活を支えていた。
特に重宝されていたのが「天王寺七名水」で、金龍、有栖、増井、安井、玉手、亀井、逢坂の上質の湧き水を指している。
現在は、金龍と亀井以外の井戸は枯れたが、一部は石碑などが残されている。

玉手の水は、かつては一心寺の西に位置し、天王寺の高台からしたたり来る水であったといわれている。
現在は井戸の形跡もなく、児童福祉施設四恩学園の門付近に「玉手水旧跡」と刻まれた石碑がある。

人形浄瑠璃「摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)」に登場する「合邦同心」の娘「玉手御前(本名「お辻」)」の名は、玉手水に由来する。
玉手御前の臨終に際しては、「逢坂増井の名水に竜骨車(りゅうごしゃ/りゅうこつしゃ)掛けし如くなり」と天王寺七名水が登場し、
「仏法最初の天王寺、西門通り一筋に、玉手の水や合邦が辻と、古跡を留めけり」との謡で、合邦住家の段が幕引きとなる。→ 合邦辻焔魔堂



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