日野別堂誕生院

日野別堂誕生院は、京都市伏見区にある西本願寺の飛び地境内地である。
浄土真宗の宗祖 親鸞聖人誕生の地と言われ、境内地西側には「産湯の井戸」と聖人のへその緒を納めた「胞衣塚(えなづか)」がある。
親鸞聖人は、日野氏一族である「日野有範(ありのり)」を父に「吉光女(きっこうにょ)」を母に生まれ、幼名は松若丸と呼ばれた。
本願寺第19代宗主 本如上人が、日野氏の由緒地を調査し、法界寺と交渉して境内地の一部を譲り受けた。
文政11年(1828)広如上人の時に、堂を建立し、日野有範公にちなみ「有範堂」と名付けたのが、誕生院の始まりである。
その後、第21代宗主 明如上人の時代に、本願寺の飛び地境内地として「日野別堂誕生院」と改称した。
大正12年(1923)立教開宗700年の記念事業として本堂と書院の建築が始まり、昭和6年(1931)には現在の本堂が完成した。

境内には、親鸞聖人童形像と得度式に詠んだ次の和歌の石碑がある。
  明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは

胞衣塚横には、田上菊舎句碑があり、次のように刻されている。
   宗祖降誕地
   流風無量水
 いく春も絶ぬ
  うぶ湯のながれ哉
        長門 菊舎
田上菊舎(1753-1826)は、長門(現山口県下関市)に生まれた女性俳人で、浄土真宗の僧侶として親鸞聖人の旧跡を巡って、諸国を行脚した。
京阪電鉄宇治線六地蔵駅からバスで日野誕生院下車すぐ。参拝者用の駐車場がある。





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