稲むらの火の館

稲むらの火の館は和歌山県広川村にある。
濱口梧陵(1820-1885)の功績を讃え伝える施設で、濱口梧陵記念館と津波防災教育センターで構成される。

濱口梧陵は、文政3年広村(現在の広川町)で、分家濱口七右衛門の長男として生まれ、12歳の時に本家の養子となり、銚子での家業であるヤマサ醤油の事業を継いだ。
安政元年(1854)、梧陵が広村に帰郷していた時、突如大地震が発生し、紀伊半島一帯を大津波が襲った。
梧陵は、稲むら(ススキという稲束を重ねたもの)に火を放ち、この火を目印に村人を誘導して、安全な場所に避難させた。
津波の後、梧陵は被災者用の小屋の建設、農機具、漁業道具の配給をはじめ、各方面で復旧作業に当たった。
また、広村堤防を築き、後の津波による被害を最小限に抑えた。
濱口梧陵の救出劇は、後に小泉八雲によって小説「生ける神(生神)」(A LIVING GOD)で世界に紹介され、昭和12年発行の小学校国語読本巻十(五年生用)で「稲むらの火」として功績が紹介された。

濱口梧陵記念館は、梧陵の生い立ちから晩年までの功績やエピソードを、資料を基に紹介している。
津波防災教育センターは、映像や体験を通して地震津波の恐ろしさを知るとともに、災害時に一時避難場所となる施設である。
インドネシアのアチェ津波博物館と提携し、2004年12月26日のスマトラ沖大地震、インド洋津波災害と復興の様子を紹介している。


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