鴨長明 方丈石

鴨長明 方丈石(方丈の庵跡)は、京都市伏見区日野にある。
鴨長明(1155?-1216)は、鎌倉初期の歌人、文人で方丈記の作者として知られる。
京都下鴨神社の禰宜 鴨長継の次男として生まれ、幼少から学問に秀で、宮廷歌人として活躍した。
千載和歌集には一首、新古今和歌集には十首の長明の和歌が載せられている。
後鳥羽院は、和歌所の寄人(よりうど)として熱心に勤めていた長明を、父の鴨長継ゆかりの河合社の神官に推挙しようとしたが、
同族の鴨祐兼(すけかね)の反対で実現せず、承久元年(1204)失意のうちに長明は出家し、大原に隠棲した。
建暦元年(1211)、日野長親(ながちか)らの縁で、日野法界寺の近くの山中である当地に移った。
巨石の上に方一丈(約3m)の庵を構え、ここで「方丈記」を記したといわれる。
方丈記は、世の無常と方丈の庵の平安を流麗な和漢混交文で描いたもので、「徒然草」とともに中世隠者文学の双璧である。
江戸期の「山城名跡巡行志」によると、豊臣秀吉がこの石の一部を砕いて、伏見城の石垣にしたという。
江戸時代に「長明方丈石」の石碑が建てられた。
河合神社の本殿前には、鴨長明の方丈の庵が再現されている。
JR奈良線六地蔵駅からバスで日野西川頬下車、徒歩20分。



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