国指定史跡 高安千塚古墳群 郡川西塚古墳は、大阪府八尾市にある。
高安千塚古墳群は、6世紀を中心とした近畿地方有数の大型群集墳である。
高安山麓の尾根上に230基におよぶ古墳が、大窪・山畑(やまたけ)、服部川、郡川北、郡川南の4つの支群に分布している。→ 俊徳丸鏡塚古墳
古墳群の造営がはじまる6世紀前半は、石室の特徴や副葬品に渡来系集団との関わりがうかがわれ、6世紀後半には大和(現 奈良県)の大型横穴式石室のような大きさの石室がつくられるようになる。
平成27年(2015)に国史跡に指定されている。
郡川西塚古墳は、5世紀後半~6世紀初頭に作られた全長62mの前方後円墳で、高安千塚古墳群の西方約1kmの山麓から続く扇状地の先端に位置する。
古墳の東側を南北に通じる東高野街道を隔てて、ほぼ同じ規模の前方後円墳の郡川東塚古墳があった。
平成27年(2015)からの発掘調査で、盾形(たてがた)の周濠と周堤をもつことが明らかとなった。
墳丘斜面に置かれた葺石が残り、墳丘や周堤には円筒埴輪等が並べられていた。
埋葬施設は右片袖式とみられる横穴式石室で、明治35年(1902)に石室内から神人歌舞画像鏡や変形四獣鏡、銀製垂飾付耳飾などの副葬品が出土している。
被葬者は、朝鮮半島からの文化や技術をいち早く取り入れることができた本地域の有力者と考えられている。
この古墳や郡川東塚古墳で横穴式石室が導入された後、山麓部で横穴式石室を埋葬施設とする高安千塚古墳の造営がすすめられた。
令和3年(2021)に国史跡に指定されている。
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