中道磨崖仏

中道(なかんど)磨崖仏は、和歌山県橋本市中道にある。
この磨崖仏は、慶安3年(1650年)に彫られたもので、平成14年(2002年)に橋本市隅田町の西義弘氏が発見し、現在橋本市の指定文化財となっている。
手前に修行場として使われた小さな滝があり、滝前には波切不動尊中道分霊所の建屋がある。
磨崖仏は、分霊所の上方約15mの所に彫られている。
分霊所から一旦左上方の稲荷社の祠まで登り、そこから右上方に約15m登った左斜面にある。
結晶片岩の岩壁に、像高69cm、2-10cmの深さで浮彫されている。
滝の上方岩壁には、梵字が彫られている。
波切不動は、大同元年(806年)唐から帰朝した弘法大師空海を助けたと伝えられ、初め高雄神護寺にあったが、
貞観年間(859-877)山城醍醐寺から、尾張熱田神宮を経て、延久2年(1070)に高野山山王院に移され、
承保2年(1075)高野山南院に安置された。
寛永18年(1641年)に、金剛峯寺徳川家霊台が建立され、そのお礼として慶安年間に中道村が紀州領から高野山領に変更になった。
磨崖仏の建立年は、高野寺領に変更になった年である。
地元では、3月と12月に、像近くの小屋で住民が法要を営んでいる。
南海電鉄高野線橋本駅から徒歩約2時間。



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