龍泉院

龍泉院は和歌山県高野山五の室谷にある真言宗の別格本山である。
本尊は藤原時代末期作の薬師如来(国指定重要文化財)で、西国薬師霊場第十番札所となっている。
開基は真慶律師で、承平年間(931-938)に開創されたと伝わる。
寺名は、かつて弘法大師空海が雨乞いの祈祷を行った「善女竜王の池」が側にあったことに由来している。
寺伝では、安和年間(968-970)に奈良興福寺の学僧仲算上人が再興し、寛喜年間(1229-1232)に小野流の頼賢によって興隆したといわれる。
毛利元就、佐々木高綱、楠正成といった武将が当院に帰依し、源氏や織田家との檀縁もあった。
以前隣接していた宝蔵院、西蓮院、泰雲院などを合併しており、泰雲院蔵の弘法大師作と伝わる木造竜猛菩薩立像は、「弘仁仏」と呼ばれ、国指定の重要文化財となっている。
宿坊として、檀信徒のみを受け入れている。

小滝圭三氏「高野ゆかりの文人たち」によると、谷崎潤一郎は37歳と46歳の時に高野山に滞在した。
昭和6年には、龍泉院の泰雲院で「盲目物語」を執筆したほか、次の歌を残している。
 南無大師遍照金
 剛おそろしや 
 高野の山のはる
 のいかつち
   潤一郎

 朝な夕なひゞきて
 六時の鐘のお
 とに添へてすゝ
 しき槙の下風
   於高野山
    潤一郎
 
南海高野線高野山駅からバスで高野警察前下車、徒歩3分。


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