町石道 180町石

町石道 180町石は、和歌山県九度山町慈尊院南側の階段踊り場西側にある。
町石道は、高野山へ通じる参詣道の一つで、一町(109m)毎に石造の五輪卒塔婆が建てられている。
慈尊院から高野山伽藍までの町石道の山麓部最初の町石が、180町石である。
五輪卒塔婆の地輪部には、次のように刻されている。
正面   (梵字)百八十町 権僧正勝信
左側面  為先師前僧正聖基
右側面  文永9年(1272)十二月 日

寄進者の「権僧正勝信」について、木下浩良氏は、著書の中で次のように記している。
高野山町石の完成式(開眼法要)
 高野山町石の完成式というべき法要は、弘安八年(1285)10月21日に町石の開眼法要という形で行われました。
開眼法要とは、新しくできた仏像に仏の魂を迎え入れる法要のことです。
 その法要の導師を務めたのが、このときに高野山の座主(一寺の事務を統括する寺院の代表者)であった、京都東寺の長者(首長のこと)の勝信(しょうしん)でした。
古い時代の高野山の座主は東寺長者が兼務していました。勝信は関白九条道家の子供です。京都勧修寺長吏(首長のこと)、奈良東大寺の別当(寺の事務を統括する寺院の代表者)なども歴任しています。
 勝信はこの当時の宗教界の大物でした。高野山の町石の180町石の造立もしています。
 開眼法要は、150人もの僧侶が集まって行われました。(後略)

南海電鉄高野線九度山駅下車、徒歩25分。



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