トルコ軍艦遭難慰霊碑は、和歌山県串本町にある。
明治23年(1890年)9月16日トルコ軍艦エルトゥールル号が、暴風雨のため船甲羅岩礁で難破した。
島民は献身的な活動で乗員の救出にあたり、69名が救助されたが、乗組員587名の尊い命が奪われ、引き上げられた遺体をこの丘に埋葬した。
その翌年、明治24年(1891年)に、和歌山県知事をはじめ、有志の義金により墓碑と慰霊碑が建立され、追悼祭が行われた。
昭和4年(1929年)昭和天皇が樫野埼を訪れ、それを聞いたトルコ共和国ムスタファ・ケマル・アタテュルク初代大統領が、新たに慰霊碑を建立することを決定し、トルコ共和国の資金で、昭和12年(1937年)に完成したものである。
東側には、トルコ国民の偉大な英雄であるムスタファ・ケマル・アタテュルク騎馬像が建てられており、西側にトルコ記念館がある。
2015年には、日本とトルコの友好125周年を記念して、救出活動を描いた映画「海難1890」が製作された。
樫野崎灯台、旧灯台官舎や遭難者墓地などの遺跡は、令和3年(2021)に国史跡に指定された。
JR紀勢本線串本駅から串本町コミュニティバスで、樫野埼灯台口下車、徒歩7分。樫野埼灯台口に無料駐車場がある。→ 小松宮彰仁親王御旧跡