豊長みのる句碑は、和歌山県高野山金剛三昧院にある。
国宝に指定されている多宝塔の西側に、高さ167cmの石碑が建てられており、次のように刻されている。
(表面)
千年の
杉のこゑ棲む
青高野
みのる
(裏面)
平成五年十月二十九日
風樹俳句会 建之
豊長(とよなが)みのる(1931- )は、神戸生まれの俳人である。
山口草堂に師事し、昭和41年(1966)「南風」新人賞受賞、昭和61年(1986)「風樹(ふうじゅ)」を創刊、主宰し、日本詩歌句協会会長などを歴任。
句集「幻舟」、「方里」、「一会」、「即今」、「南濤抄」、「阿蘇大吟」、「北垂のうた」、「天籟」、「天啓」、「精華」などを刊行している。
高野六木(マツ、スギ、ヒノキ、モミ、ツガ、コウヤマキ)の一つとして杉が挙げられ、奥の院の大杉林が良く知られている。→ 奥の院大杉林と特別母樹林
また、金剛三昧院には、六本杉(別名毘張杉)と呼ばれる樹齢400年といわれる杉の大木がある。
当地の句碑は、風樹創刊15周年を記念して、風樹俳句会が建立した。
句碑除幕式祝辞で、高野山真言宗管長 竹内崇峰大僧正は、次のように述べている。
「御承知の如く、お大師さまによって開かれた高野山は、世界に誇り得る聖地であり、
人々の心の故郷であり、古より多くの文人に愛されたお山でもあります。(中略)
思うに、山河自然を愛する心こそ、文学に親しむ基であり、祈りの世界に生きることでもあります。
国宝の多宝塔、天然記念物の大石楠花でも名高い当院に、豊長みのる先生の句碑が完成しましたことは、
先生と風樹の皆さまばかりではなく、高野山を愛する者の悦びであり、
延いては高野山の俳句文学を後世に永く顕彰するものと確信いたします。(後略)」 → 高野山内の歌碑、句碑、詩碑
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