真正極楽寺(真如堂)

真正極楽寺(真如堂)は、京都市左京区浄土寺真如町にある天台宗の寺院である。
正式には真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)と称し、真如堂は大本堂をさし、寺の俗称となっている。山号は鈴声山(れいしょうざん)。
永観2年(984)、比叡山延暦寺の僧 戒算(かいさん)上人が、延暦寺の常行堂(じょうぎょうどう)にあった阿弥陀如来像を、東三条院藤原詮子(せんし)(一条天皇の母、藤原道長の姉)の離宮に移し、安置したのが始まりとされる。
当初、この場所の東北に位置する元真如堂(換骨堂)の地にあったが、応仁の乱(1467-77)で東軍の陣となって、諸堂宇を焼失した。
以降、近江国坂本(滋賀県大津市)などを転々とし、元禄6年(1693)に現在地で再建が開始された。

本堂(重要文化財)は、江戸時代享保2年(1717)の上棟で、京都市内の天台宗の寺院の本堂として最大規模を誇り、内部には本尊の阿弥陀如来立像が祀られている。
本尊(重要文化財)は、「うなずきの弥陀(頭振(かぶりふ)りの阿弥陀)」とも呼ばれ、毎年11月15日に開帳される。
信濃 善光寺の阿弥陀如来、京都嵯峨 清凉寺の釈迦如来、真如堂の阿弥陀如来は、「日本三如来」と呼ばれている。
また、11月5日から10日10夜にわたって行われる「お十夜(じゅうや)」は、盛大さで全国に知られる。

寺宝として、仏師運慶の発願によって書写された法華経六巻(国宝)をはじめ、応仁の乱などを描いた室町時代の真如堂縁起(重要文化財)、毎年3月に公開される大涅槃図など、多数を有している。
境内の墓地には、歌人冷泉為村、画家海北友松、武将斎藤利三、俳人向井去来、豪商三井一族など著名人の墓が多くある。
墓地入口には、春日局(1579-1643)が、父 齋藤内蔵介利三(1534-1582)の菩提を弔うために植えた「たてかわ桜」がある。
本堂前に、向井去来の句碑 涼しさの野山に満つる念仏かな が建てられている。

秋には、東山を借景にした「涅槃の庭」や三重塔、梵鐘に色づいたもみじが映え、紅葉の名所としても有名である。
本堂前には、「京都・映画誕生の碑」がある。
JR京都駅他各ターミナルからバスで錦林車庫前下車、徒歩8分。



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